外出している時に急な雨や雷に遭遇すると、誰もが慌てますよね。
夏は夕立などで外にいる時に、大雨や雷にみまわれることも多々ある季節です。
急に雷雨に遭遇した際であれば、特に気を付けたいのは「落雷」です。
建物があるときはすぐにそこへ避難すればいいのですが、もしも屋外で建物などがない場合はどうすればいいのかご存知ですか?
今回は、建物がない外で「雷」に遭遇した時の対策法についてご紹介します。
外で「落雷」を避けるためにはしゃがむことが1番
一般的に、屋外にいる時に雷雨に遭遇した場合は、以下の2つが最適な対策法です。
- 建物に避難する
- 車の中に避難する
しかし外にいる時、すぐそばに建物や車が近くにない場合もあるかと思います。
そんな時に「落雷」から身を守る方法としておすすめなのは、体を低くしてしゃがむことです。
普通に体を低くしてしゃがむことでも効果がありますが、さらに雷に対して効果を発揮する方法として最適なものがあります。
それが「雷しゃがみ」と言われる対策法です。
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外での落雷除けにおすすめなのは「雷しゃがみ」
「雷しゃがみ」とは、山登りを行う人の間では前から有名な雷対策です。
雷しゃがみ
- できるだけ体を低くしゃがみ込んで頭を下げる。
- 両方の耳をふさいで雷の音を少しでもシャットアウトする。
- 両足のかかとをくっつけて地面から浮かせてつま先立ちをする。(落雷の際、できるだけ地面を伝ってくる雷の威力を弱くするため)
雷に対して効果的な「雷しゃがみ」ですが、行う場合は大事なポイントがいくつかあるので、こちらも合わせてご紹介していきます。
「雷しゃがみ」をする際には、高い電信柱や木などから4メートル以上離れてしゃがむ
急な雷雨に出くわした場合には、体を低くしてしゃがみ込む「雷しゃがみ」が落雷を防ぐうえで重要です。
この時、近くに電信柱はあるときはできるだけその場を離れてしゃがむようにしてください。
特に気を付けなくてはいけないのが、雷雨の際に木の下にいる場合などです。
近くに建物がない野外でも、公園などにいる場合には近くに大きな木があって、そこで一時的に雨やどりをすることも考えられます。
雨をしのぐにはピッタリに思えるこの方法ですが、雷を防ぐという意味ではかなり危険です。
木の下に避難していて、そこに落雷があったケースもあります。
雷雨があった際に、木の下で雨やどりをするのは実はとても危険な行為なのです。
さらに、雷は地面をつたうので、高い電信柱や大きな木などからは4メートル以上離れてしゃがんでくださいね。
「雷しゃがみ」をする時に寝そべってはいけない
雷は高いところに落ちるので、できるだけ身を低くするのがベストです。
この方法を実施する時に「さらに雷を防ぐ効果がありそうだから、寝そべったほうがいいのでは?」という方がいます。
一見すると効果があるように思えるのですが、実は屋外で雷に遭遇した時に寝そべってしまうのはとても危険です。
高い位置に落ちることの多い雷ですが、必ずしもそうとは限りません。
雷は地面に向かって落ちることもたくさんあるからです。
仮に地面に落雷があった場合に寝そべっていると、体が地面に触れている面積が大きいため、雷の威力を全身で受けてしまうのです。
しかも、寝そべっているということは心臓が地面に接しているので、その状態で雷のダメージを受けるのは大変危険です。
雷を防ぐため体を低くする際には、絶対に寝そべらないようにしてください。
実は金属よりも傘を持っている方が落雷の危険がある?!
雷雨の時に、よく言われているのが「貴金属を体につけていると、雷が落ちる」という話です。
昔からささやかれている話であるため「自分が身に着けている時計や指輪などを外すべきなのではないか?」と心配する方もかなり多くいらっしゃいます。
ですが、実際はこの話には根拠がないと言われています。
意外にも危険なのは傘をさしている時なのです。
傘をさすことによって背丈が高くなりますよね?
そこへ雷が落ちる危険性を否定できません。
そのため屋外で大雨に会った時でも、近くで雷の音が激しい場合には、傘はささないほうが無難です。
あの大人気「ゆるキャラ」の誕生には、実は雷が関係していた?
「滋賀県」にある「彦根市」は、昔から歴史の深い町です。
そんな彦根市には国宝である「彦根城」があり、いまの「ゆるキャラブーム」のきっかけになったとも言われている、大人気キャラの「ひこにゃん」でも有名な町です。
「ひこにゃん」は名前の通り、猫をモチーフにしたキャラクターなのですが、なぜ猫なのかをご存知ですか?
実は「ひこにゃん」の由来には雷が大きく関係しているのです。
お殿様を雷から救った!幸運の招き猫
江戸時代、彦根の2代目藩主だった「井伊直孝」はある日のこと、にわか雨に遭遇して大きな木の下で雨やどりをしていました。
ふと近くにあるお寺の方をみたら門のところに1匹の白い猫がいました。
雨に濡れているその白猫は「井伊直孝」に向かって手招きをしました。
そのため「井伊直孝」は、その白猫のもとに駆け寄りました。
するとその直後、今まで自分が雨やどりをしていた大きな木に雷が落ちたのです。
落雷から逃れられたのは、白猫が手招きをしてくれたからだと思った「井伊直孝」は、深く感謝して、この後ずっと白い猫を大事にしたそうです。
彦根城の大人気キャラクター「ひこにゃん」はこのように、雷から藩主を救った幸運の招き猫を由来にしてできているのです。
「ひこにゃん」が誕生してからというもの、彦根市の知名度は全国的に上がりました。
「井伊直孝」を救った白猫は、現代になった今でも彦根に大きな幸運を招いてくれているのです。
まとめ
屋外にいて雷や雨に遭遇することは、多くあります。
近くに建物や車がある時には、そこに逃げ込むのが最適ですが、周りに何も避難場所がない場合もあります。
そんな時には、けっして慌てず冷静に「雷しゃがみ」を実践して、落雷から身を守るように心がけてください。
一見難しく感じますが、「電柱から離れる」とか、「かかとを上げる」などのポイントを守ればカンタンに誰でもできますよ。