多忙な現代人にとって、体に蓄積した日ごろの疲れをどう癒すかは大きな課題ではないでしょうか?
実は近年、疲労回復に効果のある「ヒートショックプロテイン」という名前のタンパク質が話題になっています。
この「ヒートショックプロテイン、いったいどういうものなのか?」について、今回はご紹介していきます。
ヒートショックプロテインとは体内にある傷を癒すタンパク質
「ヒートショックプロテイン」は別名を「熱ショックタンパク質」とも言い、略して「HSP」と言われています。
傷ついてしまった細胞を癒す働きのあるタンパク質で、最近では疲労の改善効果に注目が集まっているのです。
あまり聞きなれないタンパク質ではありますが、体内の免疫力を高める働きや、疲労物質のひとつでもある「乳酸」の発生を遅くする効果も持っています。
ヒートショックプロテインの主な働き
- 細胞が活性化して免疫力を高める効果。
- 睡眠の質を上げる。
- 自律神経の乱れを整えてストレスを改善する。
- ホルモンのバランスを整えてくれる。
- 「乳酸」の発生を遅くする。
- 運動能力の向上効果。
これほど多くの健康効果があるヒートショックプロテイン、実はもともと私たちの体内に備わっているものです。
疲労回復にとても効果的なのですが、加齢によって減少することがわかっています。
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ヒートショックプロテインを増やす方法
健康にいいヒートショックプロテインを体内で増やすには、いくつかの方法があります。
ヒートショックプロテインは熱によるストレスを受けることで、体内で増える仕組みになっているタンパク質なのです。
そのため特におすすめしたいのは「入浴によるヒートショックプロテインの増加」です。
入浴でヒートショックプロテインを増加するには
いつもより少し熱めのお湯で入浴するとことでヒートショックプロテインは増加し、活性化させることが可能です。
毎日39度などのぬるいお湯で入浴している人ならば、少しだけ設定温度を高くしてみてください。
ヒートショックプロテインを増加させるお湯の温度と時間は?
- 40度のお湯ならば20分
- 41度のお湯ならば15分
- 42度のお湯ならば10分浸かるようにしてください。
1週間にこの入浴法を1~2回程度行うのが理想です。
入浴時の注意点
ヒートショックプロテインを増やす入浴方法は、疲労回復に効果の高いことで知られています。
ただし、行う際にはいくつかの注意点が存在しています。
まず心臓が気がかりな方や、体力が弱っている時、さらに高齢者の方は絶対に無理をしないようにしてください。
また、入浴後はすごくたくさん汗をかくので、入浴前と入浴後は水分補給を忘れないようにしてくださいね。
体を温める食材を摂ることでヒートショックプロテインを増加するには
熱で体に対して一定のストレスを感じさせることで、増加するヒートショックプロテインですが、実は食材の選び方で増やすことも可能です。
ヒートショックプロテインを増やす食材
- きのこ類
- 唐辛子
- 酵母を使った食品
- 海藻類
運動によってヒートショックプロテインを増加させるには
体を温かく保つことで活性化するヒートショックプロテインは、運動して体温を上げることでも増加させることができます。
この場合ただの運動と言っても、ヒートショックプロテインに働きかけるのは、ダイエットにもいいことで知られる「有酸素運動」です。
ヒートショックプロテインを増加させる有酸素運動
- ウォーキング
- ヨガ
- サイクリング
- 軽いジョギング
- 水泳
有酸素運動は、急激に体に負荷をかけないタイプの運動です。
そのため比較的体にも優しく、高血圧の予防や、動脈硬化の予防にも役立てることができます。
現代人の悩みの種でもある「生活習慣病の改善」に効果があるんですよ。
まとめ
ヒートショックプロテインはあまり聞きなれない名前のタンパク質ですが、私たちの体内で健康を保つために働いている大切な成分です。
熱によるストレスを体に感じさせることで増加するという珍しい性質を持っているので、自分に合う方法で増やすようにしてみてください。
入浴による方法は特におすすめですが、効果的だからと慣れないうちに何度も行うと、体への悪影響を及ぼしかねません。
最初は徐々に体を熱い湯に慣らし始めて、試すようにしてくださいね。