普段は運動不足であるにもかかわらず、マラソンやダイエットに挑戦しようといきなり激しい運動をしてしまったことってありますよね。
そんな慣れない運動が原因で「筋肉痛」になった経験はありませんか?
翌日体にあのズキッとした独特の痛みが出てくると、すごくゆううつな気分になってしまいます。
なかには治りの悪い筋肉痛になってしまい、長引く痛みに悩んだ方も多いのではないでしょうか。
実はそんな筋肉痛、普通よりも早く回復できる意外な方法があったのです!
筋肉痛が起こるとなんで痛みを感じるの?
そもそも私たちは筋肉痛が起こった時に、なぜ痛みを感じるのでしょうか?
筋肉痛とは運動などで体を動かした際に、傷ついた筋肉に炎症が起こっている状態のことを言います。
傷ついている筋肉を回復するためには、筋肉を形作っている筋線維の修復が重要です。
この筋線維を治す時に発生する刺激こそが、あのズキッとした筋肉痛特有の痛みを引き起こしている原因なのです。
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筋肉痛には2つの種類がある
悩ましい筋肉痛、実は2つの種類があることをご存知でしょうか?
どちらも体に同じような痛みを感じるのですが、筋肉痛が起こる時間差によって名前と原因とが違っています。
遅発性筋肉痛
運動をした翌日、もしくは翌々日から痛みを感じはじめるものが「遅発性筋肉痛」です。
運動不足の人が急にハードな運動を行った場合に、普段は使っていない筋肉を使うことになります。
その結果いつも以上に、筋肉の伸縮が起こり炎症をひき起こしてしまうのです。
一般的に筋肉痛になった人の多くが、この遅発性筋肉痛と言われているほどよく起こる傾向にあります。
日々運動をしてトレーニングをしている人はともかく、運動不足なのに急にハードな動きをした場合には特に遅発性筋肉痛への対処がたいせつです。
即発性筋肉痛
運動をした直後に痛みが起こりはじめるのを「即発性筋肉痛」と言います。
「即発性」という名前の通り、運動をした後すぐ、もしくは運動している最中におこることもある筋肉痛です。
即発性筋肉痛には、人間の体が疲れを感じた時に発生する水素イオンが大きくかかわっています。
疲労物質である水素イオンは運動によって、私たちの体内で作られる物質です。
水素イオンには体を酸性にしてしまう働きがあるのですが、私たちの体は急激に酸性になってしまうと痛みを感じるようにできています。
このことが理由となり、即発性筋肉痛が起こるのです。
筋肉痛を早く治すためには体を動かすほうがいい?
筋肉痛は体を動かすたびに痛みが生じるため、できれば早く治したいものですよね。
ひどい筋肉痛の場合ならばまた別なのですが、軽い筋肉痛を治すのに簡単な方法があります。
実は軽い筋肉痛を治す方法でおすすめなのは、意外にも「体を動かすこと」なのです。
「体を動かすと痛いのに?」と思ってしまいますよね?
これにはちゃんとした理由があるんです。
先ほど筋肉痛が起こると筋肉の炎症が発生している場所を回復するため、筋線維の修復が行われることについてご紹介しました。
この筋線維の修復には、血液中を行き来している白血球が大きな役割を果たしています。
白血球が集まることで筋線維は正常に治るようになっているため、運動で血行が良くなれば傷ついた筋肉の部位に、よりたくさんの白血球を導くことができるんです。
ただし!あまりに激しい動きをすると筋肉痛を悪化させてしまう恐れがあります。
軽いストレッチなど痛みがほとんど生じない運動で血行を促進させるようにしましょう。
タンパク質の摂取も筋肉痛に効果あり
動くと痛みがひどい筋肉痛の場合には、「タンパク質」をいつもより多めに摂取することもポイントとなっています。
タンパク質は体の筋肉を作ってくれる大事な栄養素の1つです。
そのため筋トレなどをしている人のあいだでは、「筋肉を増やすには積極的にタンパク質を摂るのが大切である」と常識になっているほど。
もちろん筋肉を増やすだけでなく、筋肉痛の症状を早く回復するのにも効果があるので、意識してタンパク質を摂取してみてください。
特に肉や卵などの質のいいタンパク質を採ることで、筋肉痛の回復をさらに助けることができます。
睡眠を十分にとることも筋肉痛に効果的
筋肉痛を治すためには睡眠時間を十分にとることも効果的です。
私たちが寝ているあいだ、体のなかでは疲労の回復が行われています。
疲労の回復を行う際には、傷ついている筋肉の修復も同時に行われているのです。
そのため十分な睡眠を確保することは、筋肉痛を治すうえでもとても大事!
さらに私たちが寝ている時に、体のなかでは「成長ホルモン」が豊富に分泌されています。
成長ホルモンは、名前通り体の成長を促進してくれる効果があるホルモンです。
なんとこの成長ホルモン、筋肉を新たに作ってくれる作用まで持っています。
なので筋肉痛が起こった場合にはたっぷりと睡眠をとって、成長ホルモンの分泌を促すように心がけてください。
最低でも6時間以上の睡眠をとることで、より成長ホルモンの分泌が期待できますよ。
まとめ
普段の運動不足によって起こる「筋肉痛」は、体を動かすたびに痛みが走るのでやっかいです。
運動嫌いの方が体のためにと運動を始めたとたんに筋肉痛になると、さらに運動することがイヤになる原因になりかねません。
しかしそんな時でもめげずにがんばってみてください。
簡単なストレッチなど軽くからでも体を動かすことで、筋肉痛は早く回復することが可能です。
筋肉痛から回復することにより筋肉はさらに強く補強されるので、少しの運動でも疲れづらい体になることができますよ。
筋肉痛が起こった時には早めの対処を心がけてみてくださいね。