前日の睡眠不足が理由で、午前中のあいだ頭がさえなかった経験をしたことはありませんか?
睡眠は疲れを癒すだけでなく、人間の昼間の活動にも影響を与えます。
そのため睡眠不足の場合、午前中の行動だけで体の疲れがどっとおしよせてしまうこともしばしばあります。
「あ~午後も用事があるのに、今からこんなに疲れていたら困るな…」
そんな時には「昼寝」がすごく効果的であることがわかっています。
いったいどうしてなのでしょうか?
昼寝で午前中の疲労を改善できる
仕事や家事など午前中の作業によって、私たちの体内では疲労物質が溜まっています。
特に睡眠不足の時には午前中の疲れが午後になって出てくることが多く、眼が疲れたり体のだるさとなって症状が現れてしまいます。
そんな時は、ほんのちょっとでもかまいません。
「昼寝」をしましょう。
昼寝をすることで体の治癒機能が活性化し、体内に溜まっている疲労物質を軽減することが可能です。
また、昼寝には血圧を低下させ、免疫力を向上させる働きがあることもわかっています。
積極的に昼寝を取り入れている学校がある
このように体の働きを活発にしてくれる昼寝ですが、脳内のパフォーマンスを向上してくれる力も備わっています。
そのことに着目して、福岡県立明善高校では2003年から昼寝の時間を取り入れています。
こちらでは昼食の後に15分間モーツァルトの音楽を流しながら生徒たちに昼寝をとらせたところ、東大の合格率が増加したそうです。
その理由は、昼寝の効能により午後以降の授業で、集中力をアップさせることができたからなのです。
昼寝が持つ効果のスゴさがわかるエピソードとなっています。
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昼寝をするのに最適な時間について
実は効果的に昼寝を行うためには「おすすめの時間帯」というものがあります。
お昼にごはんを食べてから、午後の3時までが昼寝のゴールデンタイムです。
それより後になって昼寝をすると、夜の睡眠に影響が及ぶので注意してください。
昼寝をどのくらいの時間行うかについても、実は大切なポイントがあるんです。
午後からの活動を活発にするには、昼寝時間は20分以内にするのがおすすめです。
それより長く昼寝をすると熟睡してしまって、起きた時に逆効果となり体を疲れさせてしまうからです。
適度な昼寝には仕事の効率を高める効果もあるので、時間を計って行うようにしてみてください。
昼寝をすると、「夜の寝つきが悪くならないか」と心配される方もなかにはいらっしゃいます。
20分以内の昼寝ならば、夜間の睡眠に影響を及ぼさないので大丈夫ですよ。
さらに昼寝を行ったうえで午後からしっかり活動することによって、夜もしっかり熟睡することができます。
熟睡を防ぐにはコーヒーがおすすめ
1度昼寝をしてしまうと、なかなか起きれなくて困ってしまうという方には「コーヒー」がおすすめです。
カフェインの持つ覚せい作用が、昼寝をした時に熟睡することを防いでくれるからです。
コーヒーに含まれているカフェインは、飲んでから20~30分くらいから効果が表れはじめます。
そのため昼寝する直前にコーヒーを飲むことで、昼寝から目覚める時にしっかりと覚醒することができますよ。
時間を逆算してからコーヒーを飲むように心がけてくださいね。
オフィスなどで昼寝をする場合にはどうすればいい?
自宅ならばベッドやソファでゆっくり昼寝ができますが、いつもそれができるとは限りません。
特に会社のオフィスなどでは、昼寝を行うのはなかなか難しいものですよね。
ですが安心してください。
ソファのないオフィスで昼寝をする場合、机につっぷして昼寝をしたのでも十分に効果を得られます。
オフィスで昼寝をする時のポイント
- ベルトや靴の締め付けを緩くしてから昼寝をしたほうが、よく眠れて疲労がとれます。
- 睡眠ホルモンである「メラトニン」を促すには、アイマスクなどを使って視界を遮断するのが好ましいです。
顔に跡がついて気になるなどの理由から、机に突っ伏して寝ることに抵抗がある方もいらっしゃるかもしれません。
そんな時には、デスクで使って便利な「ゆびまくら」がおすすめです。
昼寝の便利グッズを使えば、手が痛くなるのを予防できるうえに、顔に机や手の跡が残らないですみますよ。
まとめ
昼寝は誰でも手軽にできるのにもかかわらず、頭の疲れをとることができるおすすめの方法です。
睡眠不足の時にも効果があるほか、免疫力などを向上してくれるので健康にもいいです。
時間も20分程度とあまりかからないので、午前中に疲労が溜まっているのを感じた時には積極的に昼寝をしてみてください。
心身がシャキッとするだけでなく、午後からの集中力を上げることができますよ。