あなたは幅広い人々から愛されてきた日本映画、「男はつらいよ」を観たことはありますか?
「観たことある!」という人もいる反面、なんとなく興味を持てなくて観ていないという方もいることと思います。
なかには「男はつらいよって年配のおじさんとかが好きな映画でしょ?」と思っている方もいるのではないでしょうか?
しかし、声を大にして言います!
「男はつらいよ」は、食わず嫌いで観ないでいるには本当にもったいない映画なのです!
そこで本記事では、老若男女関係なく誰にでもおすすめできる映画「男はつらいよ」の魅力についてご紹介していきます。
男はつらいよってどんな映画?
映画「男はつらいよ」は、テキ屋(縁日などで露店を出して商売をする人のこと)を仕事にして全国を旅している「車寅次郎」が主人公です。
車寅次郎は通称を「フーテンの寅」と言われており、周りの家族や友人から「寅さん」と親しみを込めて呼ばれています。
そんな寅さんは長いあいだ、実家を離れて放浪の旅をしていました。
ある日のこと、20年ぶりに故郷である柴又に寅さんが帰ってくるところから「男はつらいよ」の映画は始まります。
寅さんと家族のドタバタ人情劇
寅さんの実家は、柴又にある帝釈天の門前町で「とらや」という名前の草団子屋さんを長年経営しています。
主人公である寅さん自身もひょうきんで明るい性格の持ち主ですが、とらやの家族も皆わきあいあいとした楽しい人たちばかりです。
そんなとらやを主に切り盛りしているのは、寅さんのお父さんの弟(つまり叔父)である「おいちゃん」や、おいちゃんの奥さんである「おばちゃん」です。
そして寅さんの妹である「さくら」も、とらやのお店の手伝いを頑張っています。
映画の第1作目の最後には、そのさくらが結婚して夫の「博」がとらやの一員に加わり、さらにさくらの子供である「満男」も生まれて、とらやはますますにぎやかな家族となっていくのです。
定番の場面はファンの楽しみの1つ!
第1作以降のシリーズでは、「寅さんは旅先でテキ屋をしながら、たまに柴又の帝釈天の近くにある実家にふらりと帰ってくる」といった、まさに寅さん映画の定番と言った感じのスタイルで物語は進んでいきます。
たびたび実家に帰ってくる寅さんですが、毎回ひょんなことで家族(主においちゃんなど)とケンカをしては、結局また旅に出て行ってしまうのがいつものパターンです。
この毎度あるケンカのシーンなのですが、ファンの間では「男はつらいよの名物」としても有名なんですよ。
普通はケンカの場面となると、たとえ映画の中でも険悪なムードになりがちなものですよね?
しかし「男はつらいよ」のケンカシーンは、内容や話の掛け合いがすごく面白いものが多いことも特徴です。
本人たちはいたって真剣なのです。
でも話している内容があまりに面白おかしいため、観ている観客がつい吹き出してしまうという、映画の見どころのひとつとなっているのです。
久しぶりに会ったのにもかかわらず、ささいなことからケンカをしてしまうとらやの面々。
ですが寅さんをはじめ、付き合ってみると人情にあふれた人たちとして映画の中では描かれています。
寅さんが恋をするマドンナ
とらやの家族とケンカをした寅さんは、ふたたび全国各地に放浪の旅に出ていきます。
そしてこちらも「男はつらいよ」名物ですが、放浪の最中に出会った魅力的な女性に寅さんはいつも恋に落ちてしまうのです。
寅さんの恋の相手、通称「マドンナ」と言われる女性は、何かしら悩みを抱えている人が多く登場します。
仕事のことや家庭のこと、多かれ少なかれマドンナたちはみんな悩んでいたり困っていたりするのです。
しかし、そこは人情深く性根が優しい寅さんのことです。
マドンナの悩みの相談に親身になってあげたり、力になろうといつも懸命にがんばります。
その結果として、柴又にあるとらやに寅さん自身がマドンナを連れてきたり、マドンナが寅さんを頼って柴又を訪ねてきたり。
そんなところも「男はつらいよ」では定番のパターンとなっています。
マドンナとの場面は、いつも笑いあり感動あり
マドンナがとらやに来た時のシーンなのですが、本当に笑える場面が多いので観たことがない方は、ぜひ1度は観てほしいです!
美しいマドンナ見たさに、とらやの近所の人々が寅さんの実家周りに集まってくるのもご愛敬。
裏に住んでいる印刷工場の社長でもある通称「タコ社長」が、「あんな綺麗な人は寅さんにはもったいない」的なことを毎度言っては寅さん本人に怒られる場面など、お腹を抱えて笑ってしまいます。
こんな風に、マドンナが柴又に来るシーンは「男はつらいよ」の中でも笑いの多い場面です。
ですが悩めるマドンナに対して寅さんだけでなく、とらやのおいちゃんたちもいっしょになって優しく接しているところなど、人情味があってすごく感動できる場面でもあるのです。
そんなマドンナと寅さんとの恋なのですが、実はマドンナにすでに意中の相手がいたり、恋敵が途中で登場したりなどで成就しないことも映画の定番となってます。
マドンナのほうも寅さんに対しての恋心があるにもかかわらず、寅さんが自分の身の上を考え、引いてしまったりしてなかなか恋が叶わないのです…。
恋に悩む人へのアドバイスはうまいのに、自分の恋愛は思っているようにいかない寅さん。
それでもマドンナに悩みを相談された時に、寅さんが優しい気持ちや言葉で接しているのを観ていると、愛情深さにいつも心がほっこりと温かくなります。
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書籍化もされているほど心に響く「寅さんの名言」
「男はつらいよ」は、作中に数多くの名言がちりばめられている映画としても知られています。
そのため近年ではなんと、寅さんの名言をまとめて紹介している本まで出版されているほどです。
ここでは数多くある寅さんの名言の中から、ほんの1部についてご紹介します。
心に残る寅さんの名言をピックアップ
男はつらいよ 寅次郎の青春より
”思っているだけで何もしないんじゃな、愛してないのと同じなんだよ”
恋に悩む甥っ子の満男に対しての寅さんの言葉です。
恋をしたマドンナに対していつも親身に寄り添う寅さんだからこその名言といえます。
男はつらいよ 幸福の青い鳥より
”どうした、みんな元気を出せ、もうすぐ青い鳥が見つかるぞ”
人情深い寅さんは、旅先で出会ったマドンナ以外の人たちの面倒を見ることもよくあります。
これはまさに旅先で出会った人たちに向かって言ったセリフで、寅さんの人に対する優しさが感じられる名言の1つです。
男はつらいよ 寅次郎物語より
”何というかな。ああ生まれてよかった、そう思うことが何べんかあるだろう。そのために生きてんじゃねえか。そのうちおまえにもそういう時がくるよ、な? まあ、がんばれ”
こちらも甥っ子である満男との会話から出た名言です。
この言葉に救われたという方も多く聞かれるほどファンの間では有名なセリフで、まさに寅さんの名言中の名言といってもいいのではないでしょうか。
若者にも寅さん好きな人が増えている理由は?
このようにたくさんの名言や登場人物の持つ魅力がたくさんの「男はつらいよ」は、日本では国民的な人気のある映画として、海外でも広く認知されています。
かつては年配の方や中高年の方が「男はつらいよ」のファンの大半をしめている時期もありました。
しかし、最近では寅さんのファンだという若者も少しづつ増えてきているのです。
これはいったいなぜなのでしょうか?
その理由はズバリ、寅さんの言葉や生き方が今の若者の悩みや心に響いているからではないかと思います。
「男はつらいよ」は、高度経済成長の真っ只中である日本が舞台の作品です。
寅さんは「決まった仕事につかないフーテン家業の旅人」という、バリバリ働いていた人の多いイメージが強い、当時の日本では比較的珍しいタイプの主人公となっています。
映画の中で寅さんは当時の世の中からは、一歩離れた人物として描かれているのです。
短気で喧嘩っ早くて口も悪い、寅さんはそんな一面のある人なのです。
そんな寅さんではあるのですが、自分が旅先で出会った人たちに対しては、本当の優しい真心を持って付き合う温かさのある人です。
先ほどご紹介しました名言を見てみても、寅さんの人に対する思いやりは十分に感じられると思います。
「寅さんの人に対する優しさや人生についての考え方に魅力された」という若い人が今多くなっていることが、若者の間で寅さんファンが増えている理由にもなっているのです。
「男はつらいよ」おすすめの3作品!
このように魅力がいっぱいの寅さん映画ですが、人気映画だけに全部で48作品とかなりの本数があります。
ファンとしては正直言うと全作品をおすすめしたい!
ですが全部観るとなれば、視聴にかなりの時間がかかってしまいます。
そこで今回は、映画の中から厳選した3作品についてご紹介します。
「男はつらいよ」のおすすめ3作品
- 1作目「男はつらいよ」
- 15作目「男はつらいよ 寅次郎相合傘」
- 46作目「男はつらいよ 寅次郎の縁談」
「男はつらいよ」は、日本各地でロケをしています。
自分の出身地や好きな地域、または以前旅行で訪れた思い出の場所が舞台になっている回などを参考にして視聴するのも楽しいですよ。
本記事で厳選した3作品について、詳しい見どころなどはこちらの記事でご紹介しています。
「男はつらいよ」をお得に観られるおすすめの方法について
美しい日本の風景と人情味のある物語など、「男はつらいよ」はいろんな魅力がたくさんつまっている映画です。
そのため中には「せっかくだから、全作品を試聴したい!」という人もいるのではないかと思います。
「男はつらいよ」の全48作品を観るのであれば、「U-NEXT」の利用がお得です。
こちらは今話題になっている動画配信サービスの1つで、「家にいながら映画を見放題できる」メリットが評判です。
レンタルビデオ店でビデオを借りると、返却の手間がかかりますよね。
しかし、こちらの動画配信サービスは自宅にいながらビデオを借りることのできる、電子レンタルになっています。
そのため、お店に借りに行ったり、返却に行ったりする必要がありません。
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そのため先にダウンロードしておいて、wi-fiが使えない時に映画を観るのにも便利です。
「男はつらいよ」は大体2時間程度なので、新幹線などを使った移動時間に観るのもおすすめします。
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まとめ
「男はつらいよ」は、かつて映画館で毎年上映されていたころから今に至るまで、ずっと人気のある日本映画です。
これほど人気が長く続いてる映画というのは、他にあまり類を見ません。
最近になって若いファンも増えてきているのは、寅さんの温かい言葉や登場人物たちの人情深い様子を観ていると、日ごろの疲れた心が癒されていくことも大きな理由になっています。
イライラすることがおおかったり元気がでない時には、ぜひ「男はつらいよ」の世界に浸ってみてはどうでしょうか?
古き良き日本の人情が残っている温かな物語に、誰もがほっこり癒されることができますよ!